本書は、普通自動車運転免許取得予定者および取得済者の中で、
・自分の運転に自信がない
・事故を起こさないか不安
など、運転に対して何らかの心配や苦手意識を抱えている人を対象にしており、そのような方々が
無事に免許取得して頂き、取得後も運転技術向上を図れるような内容となっています。

技術的な何かにつまずいている人の多くは、直接技術的なことに着目しがちですが、大半の場合『難し
すぎる』と思い込んでいる心理的な呪縛にかかっていることが殆どです。
そういう状態で技術を向上させようとしても、100%実力を発揮することはできません
。
本書は、おそらく教習所では教わらないであろう心理的な部分に多くのページを費やしており、読者の
方にはまずその心理的呪縛を解いて頂きます。

『自分にもできそうだ』と感じて頂いたうえで技術向上して頂きますが、その際もいきなり正解を提示
するようなことはせず、あえて一旦予習という形で自力で考えて頂きのちに正解と照らし合わせる。
このように、一度自分で悩むというプロセスを踏むことで、驚くほど理解が深まるという点がポイント
です。

さらに、日常生活の中である意識を続けることで自動車運転がスムーズになる、というトレーニングも
紹介しています。自動車運転中のみならず日常生活での意識も運転技術を左右するポイントになること
をお伝えしているのも、本書の特徴のひとつです。

最後に、本書の内容は人によってはハードだと感じるでしょう。
教習所では各課題に対してやり方を提示して教習生がその通り手足を動かす、というのが一般的ですが
、本書ではとにかく一旦自力で試行錯誤をしてもらう方向性の指導が大半です。
そうすることで、読者の方に対しては自立心と問題解決力を養って頂き、今後不測の事態が起こっても
対処できる力をつけて頂くことが本書のねらいです。